2002年11月23日

愛知県

昨日から愛知県O市にある、精神病院に来ている。ここの理事長さん夫妻が店のお客様で、親しくしていただいている。病院の改築と建設をしたいということで、友人の建築家と同行したのである。決して治療の為ではない。

とっても大きな病院の各施設、病棟を見て廻った。結構時間がかかった。普通の病院と違い、外来、入院とは別に退院した後、通院患者においての更なる施設がある。普通に生活できるまでのリハビリだ。その方たちが自由に外出でき、宿泊できる施設。住んでいる人もいる。パンを作って販売したり、喫茶もあり、収入が得られるようになっている。

住んでいる方たちは、当番制で食事を作る。その指導をしている女性とゆっくり話しができた。料理を作った事がない人もいる。その人たちは、キッチンに入る前に緊張して立ち止まる。その時は無理に入らせないで、少しづつ日にちをかけていく。包丁を持つことを恐がる。少しづつ少しづつ。「なかなか難しいけど、将来就職ができ、自立した時に、たとえ焼きそばでも自分でできるようにってね・・・」温かい笑顔だった。黒板に書いてある日々のメニューはとってもバラエティーに富んでいて、工夫がある。料理ブックの切り抜きもノートに貼ってあり、なにより、小さな事に気を配って対応している姿に感動した。

精神科の病院は、とても差があると聞いた事がある。経営主義の所と、いろいろ工夫して、熱心に取り組んでいる所だそうだ。このI病院はとっても熱心に取り組んでいる。理事長を見てもわかっていた事だが、病院を見て心が熱くなった。

その裏に、家族にも恵まれていない人たちの住む、ログハウスがある。快適そうだ。敷地は広大で散歩コースまである。紅葉が美しく、山里の穏やかな日だった。散歩コースに入る前に運動場、テニスコート、陶芸の窯まである。

木工細工の作業場も。いろいろな教室がある。華道、茶道、英会話、ダンス等など。浴場は4階部分にあり、ガラス張りで温泉のようだ。景色がいい。

病棟は、軽症者、重病者に大きく分かれる。そして、痴呆老人の病棟。人事ではないのでここももっと明るく改築してほしいなぁ。重病棟は入る前に理事長から説明が詳しくあった。ショックをうけないように。私たちが緊張したらそれは伝わる。普通にといっても、外部のものとわかるのだが、自然に入るよう心がけて入った。

増築増築を続けていった建物は、歴史があるだけに不都合な部分が多いことは、私にもわかる。きっと、建築家のGさんならいいものを作ってくれると思う。Gさんの今までの作品を見ても細部に施主さんの意向が伝わっている事がわかる。楽しみである。

見学が終わって、玄関ロビーで理事長を待っている間、Gさんがトイレに行くというので、「じゃぁ、ここで待ってる」というと、たぶん入院患者だろう、パジャマを着ていたから。

「こんにちわ」

「こんにちわ。あの人、アメリカ人?」(Gさんはお母様がフランス人)

「ううん、フランス人だよ」

「ふ〜ん。フランス人?フランス語って・・・?」

「ヴゥオンジュゥールゥ」

「ははは・・・」

発音を笑われてしまった。その事を理事長に言ったら、英会話教室の生徒の中に元英語の教師もいて、「それ違ってるよ」と指摘され、落ち込んだ先生がいると笑っていた。そういうこともあるよね。

帰りに実家に泊まった。弟の奥さん、つまり義妹だが、看護婦をしているので、今日の話をした。義妹は両親を病気で早く亡くして、弟との結婚式は見ていただくことが出来なかった。両親の事が彼女を看護婦にさせたそうだ。

今の診療所を辞めると言う。医者の指示通り注射したりするより、在宅看護婦になろうとしている。大拍手である。
posted by Yuko at 00:00| 旅行:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする