2020年08月18日

仕入れと仕込み

まだ真っ暗な、早朝というか夜中の4時10分自宅を出る。
チャリを蹴って、根津美術館の脇坂を下る。
すでに、30度近くある。風もない。
築地に出ると、もう、着いたも同然。
勝鬨橋、黎明橋、晴海大橋〜豊洲仲買市場に入る。
市場の北門の時計は、4時45分。
今日は、お盆明けで、荷が少なめ。種類も少なめかな。最近の漁師はきっちり休むからだという。

帰りは、すっかり明るいどころか、あぢぃ(´o`;
北門の守衛さんに敬礼する前の地点に来ると決まって「ああ、お腹すいタァ」と思う。
晴海大橋に来ると、それも忘れる。景色がいいからかな。

築地場外の「丸豊」でおにぎりをゲットする。今日は、鯵の焼きほぐしを。オカズも買って、走る。

六本木の「ケントス」〜「俳優座」間の坂に来ると、いつもため息ついてしまう。重い荷物を積んでのこの坂がキツイ。
ここさえ越えてしまえばもう着いたも同然!

荷を下ろすと、ドット汗が流れる。
先ずは、手を洗って、消毒して、うがいする。

築地で買ったおにぎりとオカズで朝食を済ませる。あれ、最近作り手が変わったのか、オカズが甘めの少し濃い味になってる。家庭で作る料理のように薄味で好きだったのに。どうしても喉を通らない。おにぎりは相変わらず美味しい!

再びチャリに乗って、自宅にシャワーを浴びに帰る。
全て、着替えて、クリーニング屋に寄って、再び店に戻ると、7時30分。

月曜の長い仕込みが始まる。
早くて夕方まで。遅い時は、21時を過ぎる。
月曜は、一週間分のソースとフォンと細かい仕込みを中心に、あとは、煮込み中心の料理を作る。オーヴンも上火も全開だから、クーラーかけてもあぢい。
ベンチプレスもダンベルもいつものコースをこなしてはいるが…。
この体力いつまで続くだろう。

コロナの後遺症の話を聞いた。完治したとしても、内臓疾患が残ったり、匂いや味覚障害が残ったりする場合があるという。めちゃめちゃ怖い。
味覚障害は料理人にとって致命傷だ。
気がつく限りの感染予防をしているが、隙を作ってはならないと思う。

週末はテイクアウトが多い。
週初めは食事をされる方が多い。
とは言っても、半分以下の予約しか取っていないが。

いつも驚かれる。
料理の種類(メインは15〜17種類)がいつもと変わらないからだ。その度言う。
「料理人の意地です」と。
いつも、一つ大きな器に10人分くらい作っているのだが、それを、6人分程度にしたり、数少ないレギュラー煮込み料理は、火入れを続けるからいつもの量を作ったり、工夫しているせいもある。

初めて来た人にも、久々の人にも、「わぁあ!」と、驚いて欲しいし、選ぶのが迷う楽しさを味わって欲しい。
その、「わぁあ!」を、期待して、早朝から頑張るのだ。
posted by Yuko at 07:25| 日記:築地事情 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする