2020年05月22日

赤坂 日本料理 花のれん「花楽」のテイクアウト

テイクアウトを始めると聞いて、赤坂の「花楽」のお弁当を予約した。ホセも豊乳姉妹も一緒に頼んだ。それぞれ、都合いい時間に取りに行く。
私は、14時に受け取りに。

めちゃめちゃお腹が空いている。
朝ごはんは、甘いも一つとカフェオレだけだ。
この時間のために、仕込みも早朝から頑張った。
休みでも仕込みは夕方までかかることが多いのだ。

カヴァを用意して…蓋をあける。
美しい!しばし見惚れる。
「お節だ」とも思った。

薄紙の上にチマキとカラスミが。デザートの薯蕷饅頭とカステラが別盛りに。

薄紙を剥がすと…これは弁当ではないな。お重だなと思った。これで8000円は安い!

カヴァを呑むのも忘れて蕗から箸をつけた。
熱いうちにとか冷たいうちにとか気を使うこともないから、ゆっくり食べようと思った。
一つづつ箸を取るたび、これは、何を考えて作っていたか、何に気を配りながら作っていたかや、想いが伝わってきて、胸が熱くなった。

料理長の中村さんが、メニューをまだ書くのに間に合わなかったので入れてないんですがと言っていたが…必要ない。一口噛みしめるごとに語りかけてくる。
ただただ一つづつ箸を運んでいった。

気がつけば、カヴァも飲まず、箸を置いた。2時間たっぷり過ぎていた。

なんの説明もいらない。食べればわかる。
美術館で素晴らしい絵の前に立って動けなくなったみたいに。
写真展の一枚の写真の前で泣き崩れた時のように。

情熱の塊をいただいて、少しの間動けなかった。
何もする気のもなれず、「気」を抜かれたみたいになって、急に睡魔がおそい、自宅に帰ってもその睡魔が続いて、19時だと言うのに、眠ってしまった。

夜中に何度か目が覚め、5時に自宅を出た。
1時間歩いて店に入るのはもう日課になった。
歩いているその間、昨日のお重のことが頭中を占めていた。

この料理人がこの先独立しようが、どこに店を出そうが、作り続ける限り、食べ続けたいと思った。
posted by Yuko at 16:36| 食歩:日本料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする