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2006年03月01日

酒房「とも庵」

数ヶ月前だった。一人で予約してきた若い男性が来店した。

沖縄から上京してきて1年弱という。30歳で、お父様の仕事を手伝っていたが、夢を抱いて中目黒のピザの専門店で修行中だという。

その、N君が同郷である沖縄の友人H君とスペインに旅行したいと言うので、インフォメーションをあげたのだ。それが、数週間前だった。

今日、2人で来店。

バルセロナのマキちゃんの民宿にも泊まったらしい。サンセバスティアンにも行って、覚えてきたバスク語は私よりずーっと多い。やるじゃん!

ポテオ(ピンチョやタパスBARのハシゴのこと)も毎夜していたらしい。とっても楽しかったと・・・。それは、顔を見ればわかる。

H君も、会社を辞めたとか。自分に向いている仕事をいま、探しているところだ。

N君の顔は、迷いが無い。ここに来るまでは今の、H君のような顔をしていたんだろうなぁ・・・。

上を目指すものに近道は無いのである。頑張った分だけ、力がつく。近道して成功しても、歪は必ず来るのである。

夢は、目指す過程が大事なのだ。何歳までに何をやると、決め付けない方がいいと私は思う。何歳までにではない。夢に向かって、歩む事が大事なのだ。

帰り際に、N君が、今の店でやっと、隔週の日曜のランチタイムに、ピザの釜を任せられることになったと本当に嬉しそうに報告していった。

料理人を目指すものに、〈任される〉って言うのは、最初に覚える醍醐味だと思う。そして、次の醍醐味を見つける。1段1段と。登った先に店を構えるという最初の目標を達成するのだ。でも、そこから、また、出発が始まるのだ。

今度、絶対に、N君の焼くピザを食べに行くからねー!

 

今日は、夜遅くから雨が激しくなった。

早いうちに来店のお客さんが多く、遅い時間のお客さんの足が止まった。なので、久々に店を早終いした。

月曜に行くつもりで、それが出来なかった龍土町の友ちゃんの店「とも庵」に行った。

「うちも、雨で早終いしようと思っていたんです」と言うのに、喝をいれて、マキちゃんを連れて行った。

友ちゃんが脱サラして、店を出して、2ヶ月になる。

最初は、品数も当然少なく、調理場になれないせいか、味にムラがあった。

断然、品数が増えて、ご飯物も、揚げ物も出すようになって、おばんざいが並んで食欲をそそう。

まきちゃんとかなりの品数を頂いた。どれも、渾身の出来であった。どれもとても美味しかった。

鮭のコロッケ、大根と角煮、野菜の煮びたし、青海苔の味噌汁・・・。
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