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2005年11月03日

京都・塚原の野菜仕入れと旬味「助六」

京都に行った。

2軒隣の店、霞町「すゑとみ」のすえとみ君を連れて、京野菜の仕入れのために。

いつも、京都の「助六」のお母さんから、京都の食材が送られてくる。その中で、塚原の赤土の竹林から採れた筍は特に絶品である。

今年の春、その筍を「とく山」の伊藤君に、「筍ご飯にして返して、あとの筍はあげるから」と言って、一箱渡したことがある。その一部を「分とく山」にもあげたのだろう。末富君が跳んで来て、「何処からこんなすごい筍を手に入れるんですか!」と驚かれた。

それを、覚えていて、是非、京都の野菜を仕入れたいと言ってきたのだ。

日本料理の命は、素材。魚は、東京は恵まれているが、野菜は京都にはかなわない。

畑で採れた野菜が、市場に出回るまで、1週間かかるからと言う理由でも、もっとかなわないのだ。

だから、東京の日本料理屋は魚を多く出されることになる。京都に行って、つくづく感じるのは、野菜が美味しいと言う事と、野菜がたくさん食べられるということ。食べ終えて、満足感が違うのだ。

「すゑとみ」は、9月半ばにオープンして、1日も休んでいないようだ。が、今日は休むことにしたのだ。

日帰りの京都だ。

京都に着いて、お世話になった料理店に、挨拶をしたいと言う末富君と四條烏丸に寄って、京都駅前に戻った。

13時半に「助六」のお母さんとお父さんに会って、塚原に連れて行っていただいた。

お母さんの幼馴染がこの塚原で、広大な竹林と柿畑と野菜畑を持っている。その素晴らしい方は松木さんと言う。

まずは、柿畑で、柿狩りをした。種類は富有柿だ。

柿狩りに来たのに、柿はそんなに好物ではない。

母の郷が岐阜ということもあり、柿はよく送られてくる。が、ここの柿は、びっくりだぁあ!

樹で熟した透明の柿は、果物ではなくお菓子だ。

末富君が、ハシゴに登ったまま食べている。

「どう?!美味しいでしょ!」と言うと。

「ユーコさん!震えがきます。こんな美味しい柿、生まれて初めてです!」

松木さんが、秘密の献上柿の柿木の熟した柿を剥いてくれた。うなるしかない。上品で素晴らしい。

柿もいっぱい頂いて、畑のほうに廻った。

蕪、赤蕪、人参、青葱、大根などを土付きのまま頂いた。

この、松木さんが丹精込めた野菜を送っていただくことになった。ついでに、私も送っていただこうっと。

今度は、駅前にある「助六」に戻り、お父さんの料理をいただくことに。

この、お父さんは、ホテルの料理人を経て、今は料理学校の講師もしている。料理はフレンチが本職だが、日本料理も出来るし、中華料理も教えていると言う、すごい人だ。

末富君のために、鱧を仕入れてくれた。鱧の骨きりを指導してくれるために。ありがたいことだ。末富君が、骨きりした鱧で鱧シャブをメインに頂いた。隣の店から、息子さんがやっている、厨房「ながの」からもサラダや変わり春巻きまで出てきた。

私が好物の、生湯葉も美味しい!鱧シャブは東京で食べるものより、柔らかくて、とにかく美味しい。鱧のあぶりも初めていただいたが、弾力が増して味わい深い。最後の鱧雑炊までたっぷり頂いて、新幹線に乗った。

手には、ものすごい荷物。野菜と枝付きの柿だ。手が痛いくらい重いのだが、末富君は満足そう。

しかし、この荷物は重い。頻繁に持ち変えている私に「ユーコさん、それも、持ちます!」と、子分らしく、優しい。が、「大丈夫!」と、もっと優しい私はがんばって持つ。手が痛いよぅ〜。

やっと、東京駅を出ようと言う時、「トイレに行ってきます」と、末富くんが荷物を置いて走って行った。どんなに重い荷物を持ってたんだろ?と思って、末富君の荷物を持ってみた。な、なんと!軽い!私のより、半分くらいの重さじゃないかぁ!くそぅ!

帰ってきた末富君に「ちょっと、こっちの私の荷物持ってみてよ」と言うと、

「ユーコさん、よく、こんな重いの持ってましたねぇー!ハハハ」

「・・・」睨んでやった。

タクシーの中で、「ユーコさん。今日は、僕の財産になりました」と嬉しそう。いい料理、作ってねっ!